※この記事は2018年3月18日に投稿したものを、リライトしたものです。
沢山の片付け本や雑誌の特集があるにも関わらず、なかなか片付け終わらない人がたくさんいます。
雑誌の片付け特集や片付けのノウハウ本の知識がうまく生かせないのは、本では読み手ひとりひとりの状況(スタートライン)に対応していないものが多いからだと思います。
自分の状況に対応させる…つまり今の自分の状況を客観的に把握してから、片付けの計画を立てたり、やり方を選ぶ方が片付けやすくなります。
この記事では、現状を5つのステージに分けてその特徴と、どのように片付け始めたらいいのかについてご紹介します。
こんな方におすすめ
- 自分は汚部屋!? 片付けが自力では、なかなか進まない方
- 自分で片付けられる範囲なのか、誰か教えてほしい!という方
- 他人はどのくらい散らかしているか、気になっている方
- 自分の汚部屋レベルを確認したい方
片付けられないレベルチェック
あなたのお家の状況に一番近いものはどれでしょうか。
私たちは片付けを家事の一部だと捉え、本当は誰でも自力で片付けられると思いがちですが実はそんなことはありません。
「片付けられない」
「片付けが苦手」
「うちはいつも散らかっているから~」
一言でそう言っても、実際の状況は人それぞれ違います。
まずは、5つのレベルのどこに当てはまるかチェックしてみてください。
どのレベルに一番近いでしょうか。どのように片付けをスタートしたらいいかそれぞれのレベル別にみていきます。
片付けられない(汚部屋)レベル別:片付けは自力でできる?
結論から言うと、片付けられないレベル1~3の方は自力で片付けができます。
以下それぞれのレベルごとに、どのように片付け始めたらいいかをご紹介します。
片付けは、元に戻すところから。さらに上を目指すには、収納グッズや持ち物にこだわって!
レベル1:
散らかる時もあるが、ゴミを捨て物を元に戻せばキレイになる。基本的には物の定位置も決まっており、人を招きいれるまでに30分程度、物を元に戻したり掃除をしたりすれば済む状態。
ゴミを捨て、使ったものを戻すクセをつけることから始めましょう。
このレベルの方は、「うち散らかっているから~」と言って人を招き入れた時に「全然散らかっていないじゃない~!」と言われるタイプです。基本的には、片付けが得意できれい好きな方です。
このレベルの方がご自宅を「いつも散らかっている」と思う場合、完璧を求め過ぎてしまっているのかもしれません。また、家族がご本人と同じようなレベルで片づけられるとは限りませんので、家族が片付けられないことに対して不満を持っているかもしれません。
ぜひ、ご自分が何をどこまで求めているのかとその理由、また、家族それぞれの片付けやすい方法の違いや求めている完成度の違いを知ってください。
散らかる時もありますが、ゴミを捨てたり物を収納場所に戻せばキレイになるレベルなので、もしさらに気持ちのいい空間を作り出したい場合には、収納用品や持ち物の色・デザインにもこだわって揃えるといいでしょう。
Instagramや、Pinterestで好きなイメージを探してから真似して揃えていくことでスッキリキレイな空間を作り出せます。
さらにきれいな空間を保つためには以下の2つに注意しましょう。
・無意識でついつい置いてしまう
・1つの動作を終わらせずに次に行ってしまう
この2つを極めれば、家は散らかることはありません。
自分に合った方法と、必要なものを選び取るところからスタート!
レベル2:
すべての部屋に物は多めで、常にもう少し片付けたいとは思うが、生活に支障は特になく暮らせている状態
実際に家を片付けに行っている経験から考えると、「片付け本」の多くはこのレベルの人向けです。
自分に合った方法さえ見つかれば、自力で片付け終わります。
物が多めであるということを自覚し、必要なモノを選び取ることから始めます。まずは、部屋の中に散らばっている同じカテゴリーのものを分けてまとめるところから始めます。
「片付け = 捨てる」というイメージがあると、なかなか手が進まないことがあります。一度頭から「捨てる」は忘れて、手を動かしてみてください。
何が必要で残すべきものにあたるかは、自分にしかわかりません。
人から、捨てろ捨てろ言われると嫌な気持ちになりますよね。本当は自分では必要なものとそうではない物がわかっています。
何が自分にとって必要かわからない気がする場合、片付けの目的について考えてみるといいですね。
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レベル3:
開かずの間が一部屋以上あり、物が多く、何がどこにあるか把握しきれていない。片付けなくちゃと常に思っていたり人を積極的に呼べないが、そこまで大きなトラブルはなくそこそこ暮らせている状態
私が住んでいる札幌市は、関東と比較すると同じ家賃でもかなり広い家に住めます。そのため、部屋が余っているご家庭が意外と多いです。
または、新築時に子どもがもう少し大きくなったら一人部屋を作ってあげるつもりで部屋を作ったものの、そこが納戸や開かずの間になっていることもよくあります。
このケースは日々の生活スペースがそこそこ片付いているので、普段困ることはありません。開かずの間の前を通る時や、時々その部屋に物をさらに隠す時などに「あぁ、片付けなくちゃ」と罪悪感を覚えるくらいです。
普段困っていないのでこの部屋の片付けは優先順位が低く、なかなか1人では進まない場合が多いです。
このレベルの方の基本的な考え方は、
(1)自力で片付けたいのであれば、無理にでもモチベーションを上げる
(2)片付け作業をプロに依頼しても、そこまでオオゴトにはならずに終わる
ご自分で片づける場合は、その部屋の用途といつまでに使えるようにするかを決めて、片付けの優先順位を上げることが必須です。
片付けの作業は、まず分けるところから始めます。殆どの物を長い間使っていないということを自覚し、本当に必要なもの以外は手放す気持ちで取り掛
かりましょう。
また、片付けを依頼したとしても、一部屋で済むことが多いので時間や費用もそこまでかかりません。もし、開かずの間にある物が使っていない家具家電、服などで自分で少し確認すれば殆どのものを手放せる状況であれば、いわゆる「片付け業者」に依頼することで、物を買い取ってくれたり、引き取って廃棄してくれたりします。1日で一気に終わらせたい人向きの方法です。
もし「業者」ではなく片付けのプロとして、片付け関連の資格を持っている人に依頼した場合、殆どの人は、廃棄物の引き取りはしていません。そのため、自分で後から廃棄業者を依頼したり、リサイクルショップに持ち込んだり、大型ごみの手配をする必要がありますので注意してください。
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”汚部屋"になってきたら…専門知識を持つ片付けのプロに依頼することを検討してください!
レベル4:
家中の床に物を置いたり、物が落ちていたりして、毎日必ず探し物をしている。家事を満足にできず日常生活に支障が出てきている。カビや悪臭が発生して、安全で衛生的な状態が維持されていない。失くしもの、支払い遅延など信用を失うような経験がある状態。
レベル5.家の中だけではなく屋外にも本来家の中にあるはずの物が置かれており、部屋が本来の用途で使えなくなっている。カビや悪臭が発生しており、食品も腐敗している。いわゆる「ゴミ屋敷」状態やそれに近い状況。
このレベルからは、汚部屋と呼ばれるような状況です。一人で片付けを進めるのは難しい可能性が高いです。片付けが進まない原因があるはずですが、自分でそれをコントロールすることが困難な状況です。
これらのレベルだと、一般的に言われている片付けの方法や収納方法がうまくいかないことがよくあります。また、ご本人も困っていらっしゃることが多いでしょう。
便利屋さんやハウスクリーニングに近い「片付け業者」だけでなく、慢性的に片付けられない人に対する知識がある片付けのプロに依頼することをおススメします。
もしこの状態の方や、親戚など親しい方にこの状態の方がいらっしゃる場合、まずは「慢性的に片づけられない」とはどんなことなのか、知識を持っていただくといいと思います。
また、発達障がい、脳の機能障がい、ホーディングと呼ばれるためこみ症/癖等が原因で慢性的に片づけられない方々をサポートするための、専門的な知識や技術を保持していると認定されているCLOと呼ばれる有資格者もいます。
参考:CLO
ぜひ、参考にしてみてください。
自分のレベルに合わせて、片付けをスタートさせましょう
この記事では、現状を把握できるように片付けレベルを5つのレベルに合わせて片付けを自力で行えるかどうか、自力でできる場合にはどこから始めるかについてまとめました。
「片付け」と一言で言っても、人それぞれ状況が違えば、やり方も違います。ぜひ、ご自分の状況にあったところから片付けを始めてみてください。また、そもそも片付けとは何か?どのように進めればいいのかがわからない方は、片付けの順番も考えてみてくださいね。
片付けを仕事として作業に伺っていますが、5つのレベルのうち2~3のお客様が一番多く、時々レベル4の方もいらっしゃいます。私自身はまだレベル5やレベル1のお客様に作業を依頼されたことはありません。
同業者の中には、雑誌に出るような完璧な収納を求められてレベル1の方に作業を依頼されるケースもあるようです。片付けの作業をお客様と進めている中で感じるのは、「散らかっている」と感じるレベルも、どこまで片付いたらいいかという目指したいゴールのレベルも人それぞれ違うということです。
雑誌で見かけるスーパー主婦的な方を目指すのではなく、ぜひ自分の現状を捉え、自分と家族がストレスなく心地よく過ごせる空間を目指して欲しいと思います。
もし片付けたいけれど今の状態ではなかなかおひとりで片付けを進められないという方がいらっしゃいましたら、一緒に片付けをしていきませんか?