思い出が詰まったものが捨てられません。
思い出に関係するものが捨てられません。子どもの写真、作品、赤ちゃんの頃の服、おもちゃ、幼稚園のお便り、学校のテストなど、旅行に行った時のチケット、見た映画の半券、友達からももらった手紙やお土産など、思い出があるものをたくさん持っています。捨てなくちゃいけないとわかっているのに、できません。どうしたら捨てられますか?
ANSWER
ご質問ありがとうございます
「片づけられない原因」は様々あって一般的には、空間的な問題(家が狭い、収納が適切な場所にないなど)や、片づけ方法を知らない、収納が自分に合っていない、価値観や判断基準が不明瞭…などがよく言われていますよね。
そしてその他に、少し頻度は減るのですが感情的な面がすごく大きな意味を持つために、物が手放せなくて片づかない、という方もいます。
以前コラムに書いた、片づけレベルの記事を参照にするとあなたのレベルはどのあたりでしょうか?
もし思い出のモノが多すぎて、床も見えない、暮らしに大きな支障がでている場合は専門家に相談することをおススメします。
でも、もし「収納が使いにくい」とか「思い出グッズが多すぎて不安になる」というくらいで、生活に大きな支障が出ていない場合は少しずつ整理をしていきましょう。
整理するのは2つ。
(1)思考の整理
(2)物の整理
です。
(1)思い出に対する思考の整理
- なぜ思い出のモノが捨てられないと悩むの?何に困っているの?
- 思い出のものは、誰のもの?
- いつまで持ち続けたいと思う?
- どういう形状で思い出のモノを持っていたい?
- 見返したいの?持っていればいいの?
- どのくらいの頻度で思い出グッズのことを思い出すの?
- いつから思い出グッズを残しているの?
- 例えば火事などで思い出グッズがなくなってしまったら、どうなると思う?
- 残しているものをすべて覚えている?
- 思い出グッズを失くした経験はあるの?その時はどうだった?
など。
ここが一番難しいのですが、思い出のモノに対する自分の考えを書き出してみることが大切です。
書き出していくと、自分の考えが整理されていきます。また、矛盾点が見つかるかもしれません。
そういった時にまた「なぜ?」で考えを深めていくと、気づくことが多いです。
(2)物の整理
思考の整理をすると、思い出のモノをどのように持ち続けるかの方向性が見えてきたと思います。(漠然としていてもOK)
そこでまずおススメしているのが、思い出のものをひとまとめにして、普段の生活シーンから分けることです。
家の中の物を物のカテゴリーで分類している方の場合、思い出のものも普段使う物のカテゴリーに紛れていることがあります。
そうすると。普段の生活がしにくくなりますので、まずは別々にしておきます。
これだけでも、部屋が片づけやすく使いやすくなるので物を持つ罪悪感が減ると思います。
片づけ本を読んだり、セミナーを受けている人ほど、思い出のモノを持ち続けることに罪悪感を感じている節があります。
「使わないのに、持ち続けるんですか?」
「捨てられないのは、本気で片づけに取り組もうとしていないからですよね?」
「過去よりも、今と未来に集中した方がいいですよ」
そんな言葉で傷ついてしまっていませんか?
人が何を大切にするか、価値観はその人にしかわかりません。
それを他人がとやかく言う筋合いはありません。
実際に作業を進める際に役立つ知識だと思いますので、参考までに「触覚による共感」についてもご紹介します。
アメリカにICD (Institutefor challenging disorganization)という慢性的に片づけられない方へのサポートを研究したり、教育プログラムを提供している団体があります。
その創始者の1人であるジュディス・コールバーグさんの著書 "Conquering Chronic Disorganization"には従来の論理的な片づけだとうまくいかない方に向けて、感情をうまく使った片づけ方法が提案されています。
その中に
物を触ると思い入れや気持ちがあふれて、同情してしまい手放すのが惜しくなる。
という話が紹介されています。
クライアントが自分で触ってしまうと、その後に捨てるとほとんど判断しないのに対し、触らずに捨てるか判断すると過半数が捨てると答えるそうです。
この話から考えると、処分を判断する時にはできる限り触らない方がいいかもしれませんね。
個人が特定されるような情報は省略させていただいています。
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また、実際に作業を依頼していただく前に確認したいことなどがありましたら、お気軽にお問合せください。