習慣化を極めて、片付けのやる気を出さずに片付ける!
このブログでも片づけとからめて「やる気」については、これまでにも書いています。これまでは「やる気出す」方向でアイディアをまとめてきましたが、やる気を出さずにやる方が効率的なので、やる気に頼らず片付ける方法を考えます。
\これまでの片付けとやる気の記事/
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習慣とは?
習慣とは、
日常の決まりきった行いのこと。長い間そうすることによって、そうすることがあたかもきまりのようになったこと。
(心理学用語)反復によって習得し、少ない心的努力で繰り返せる、固定した行動のこと。
Wikipedia「習慣」参照
つまりある行動を「やろう!」と決意を固めたりする必要なく、スムーズに行える行動です。
「片づけ やる気」はかなり検索されている組み合わせなので、きっと片付けに対するやる気が出ない方、やる気を出したい方は多いのではないでしょうか。
でもその検索をしている人は、片づけにやる気が出ていない=片付けは特にやりたい事柄ではない、ということなのでやる気を出すのは大変です。
人は、生まれてからどんどん新しい行為・行動を学習します。経験を重ねることでそれをいちいち考えながらやるのではなく、無意識に行えるようになります。それが、習慣の力。
よく言われる例が歯磨きですよね。
多くの大人は歯を磨くことに決心もいらないし、歯を磨く順番もいちいち考えなくていいですよね。小さい時から歯磨きを繰り返し繰り返しやってきたので、体で覚えている状態です。
でも習慣になっていない状況…例えば小さい子どもとか、歯医者さんで歯磨き指導を受けてやり方を変えないといけない時とか...では、いちいちどの歯を磨くとか、力加減とか、色々考えながらやらなくてはいけません。
私も遅ればせながら電動歯ブラシを導入したのですが、買ってしばらくは手動と違って慣れていないので歯磨きの時間に全神経を集中させている感じがします。今何秒経過して、どこを磨いている…とか考えながら磨いているのです(笑)それがまさに習慣化の最中でした。
習慣(=行動)にすることで、心理的な負担もなくなりますし、行動にかかる時間も短縮することができます。(なんて効率的・合理的!!)
そう考えると自分のやりたいことに時間を使ったり、心地よく生きるためには、仕事や家事を効率よく終わらせて習慣化することがおススメです。
習慣は無意識だから、変えるのが大変!
人の行動の9割は無意識とも言われています(これ、元のソースはどこなんでしょう…本当に9割かは確実ではないのですが、でも多くのものがそうだということは事実)。
一日中行動1つ1つをいちいち考えていたら脳への負担も大きいですし、とても効率が悪いので、私たちは日常のほとんどのことを習慣化しています。
一般的には、年を重ねるごとに習慣になっている行動の数は多くなり、人の行動の中で習慣の占める割合が増え、しかもより強く定着します。
つまり逆に捉えると、行動を変えることが難しくなります。
なので…気づいたその時から習慣を変えていく努力をしたり、新しい習慣を作るのが吉ですね。
家が常に片付いている人は、行動のついでに物を片づけることが習慣になっているから散らからないです。
そこに片づける心的負担もないですし、無意識だから「特別、何もしていないよ」と言います。
逆に片づけが苦手な人は、元々片づけの習慣がありません。
そのため片付けられる人の動きを見てみると、常に「ここで、その動き(驚)!!」、「その速度で、今やるの(驚)!!」と新たな気づきの連続になるはずです。
でも、まさに習慣ってそういうものですよね。
片付けが習慣になっていない場合は、簡単な動作であれば心的負担がかからずに行動できるようになるまで繰り返し繰り返しやってみるしか道はありません。
ゼロから一気に習慣を作ることはできませんが、まずはその行動が簡単になるまでとにかく繰り返しやってみることが大切です。
習慣になっている行動を意識するところからスタート
習慣化というと難しい印象があるかもしれませんが、まずはぜひ無意識になっている自分のいい習慣・望ましくない習慣を意識するところから始めましょう。
気づくヒントは、例えば…
・朝起きて、そのまま何をしている?毎日、別のことしていますか?それともルーティンがありますか?(二度寝が習慣になってない!?)
・朝ごはんの定番は?
・お風呂の中で体を洗う順番は?
・服はどんな風にどのアイテムから選んでいる?
・職場についたら、何からする?
・帰宅後の行動は?
・夕飯の後何している?
育児でも「習慣」を取り入れることが推奨されていますよね。 寝る前のルーティンたでかける前の身支度の順番のルーティンなどで、同じ流れでやることで子どもにも習慣が生まれます。
このように自分が無意識で行っていることを改めて考えてみると、自分で「いい習慣」だと感じられることと、「望ましくない」と感じられる習慣があるのに気づけましたか?
例えば毎朝二度寝をしているとしたら、それは望ましい習慣ではありませんし、逆に朝の忙しい時間帯にやりたいことをこなせるルーティンができているのであれば、いい習慣が作れていることになります。
まずはその習慣に気づくところからスタートです。
誰でも何でも習慣にできるのか!?
世の中沢山の「習慣化」の本や情報がありますよね。私もこれまで数多く読んできています。
習慣化したいけど三日坊主。
決めたことが続かない方も結構いると思います。私もかなり飽きっぽくて基本は三日坊主です(笑)
ただ何でもかんでも「三日坊主」というわけではなく、習慣になりやすい行動もあればそうでない行動もあります。また周囲を見渡してみたり、そして色々勉強しているとやっぱり習慣を作りやすい人とそうでない人もいるということにも気付けます。
習慣を作りやすいかどうかは「脳」の話であって、「性格の問題」ではないです。
習慣は3週間程度でできるとよく言われていますが、実際にはもう少し長いようで50~60日としている研究もあります。さらにADHDの人だと長くなるという研究もあります。
これは「発達障害だと習慣になりにくい」という話の展開にしたいのではなくて、ここに差がでるとなるとやっぱり脳や脳内神経伝達物質の違いによるものなんだな、というところから今後どうするかを考えるヒントにしてみます。
習慣にする戦略①ワクワクを使う
先ほど習慣になりやすい行動となりにくい行動があるとも書きましたが、習慣になりやすいのは
・興味関心があってワクワクするもの
・すごく自分の中でモチベーションが高いもの
・ものすごく不安があってやらずにはいてもたってもいられないもの
・その行動の前にすでに定着している行動があって、そこに付随させる類の行動
こうやって考えてみると心的労力が少ない行動や、関心があったり好き、ワクワクして脳内でドーパミンが分泌されまくったりする行動が習慣化されやすいわけですね。
それと同時に、私たちは上記のような内容は「よし!習慣にしよう!」という意気込みなしに続けているケースが多く、基本的にはやりたくない行動を習慣化しようと努力していることが多いですよね。
つまり習慣にしよう!と決心していることは、そこまで頭の中でドーパミンが分泌されるような達成感を味わえたり、ワクワクするような内容ではないということかもしれません。
そうすると結局三日坊主に終わってしまいます。
私も基本は三日坊主なので、振り返ると習慣化したいものごとは結構オオゴトかつ興味のないことでした。
やりたくないこと、ハードルが高くて達成感を得られない物事が三日坊主になってしまうのはしょうがない。
だから、どこをどうやって工夫すれば自分の興味関心の対象になるのか、ドキドキワクワクしてくるのか。
そこもあわせて考えていくことがよさそうですね。
片づけに絡めて考えてみると、
・片づけたBEFORE AFTERをSNSアップしていいねをもらう
・親しい友人に遊びに来てもらう
・好きなインテリアにする
など、これらも人によってワクワクするものは異なりますがやってみる価値はありそうですね。
習慣する戦略②既存の行動にくっつける
戦略①でワクワクの話をしましたが、中には全然ワクワクしない方もいると思います。その際には、すでに自分の習慣になっている行動にくっつけて、一連の流れで行えるとスムーズに行えます。
例えば、
<洗面台の掃除>
・朝起きて顔を洗う時に、お湯になるまでの時間で洗う
・夜歯を磨いた後にそのまま洗う
・(時間は定めないけれど)手を洗う時に一緒に洗う
など、わざわざ掃除の時間を作るのではなく一連の流れでやってしまいます。時間を計測するとわずか、1分弱です。
<お風呂の掃除>
・お風呂に入っているとき、入った後にそのまま洗う
<お手洗い>
・1日の中で時間がある時に、使った後にそのまま掃除をしてしまいます。
<玄関のたたき>
・出かける時や、帰宅時のタイミングにさっと掃いておきます。
<掃除機>
・でかけるタイミングでロボット掃除機のスイッチオン
・各部屋に掃除機/クイックルワイパーを置いておき、朝起きた時/帰宅時/夜寝る前など部屋に入るタイミングで。
以上は掃除についてですが、片づけも一般的に言われる「使ったものをすぐに戻せば散らからない」という話は上の理論です。
使うという行動に片づけるを合わせています。
でもそれが難しい理由は、行動のバリエーションが多いからだと思います。
例えば、掃除の場合は多くの家庭では洗面台、トイレ、お風呂は1カ所か2カ所で、家の中どこでも顔を洗ったり、入浴したりはできません。場所と行動が固定されているから、簡単です。
そして行動の始まりと終わりも明確です。
(お風呂に入っていたのに、そのまま気づいたらいつの間にか別のことをしているケースは滅多にないはずです)
でも、散らかりやすいものは場所と行動が固定されていなかったり、終わりが不明瞭なケースが多いので、片づけが習慣になっていない人にとっては何かをする都度収納場所に戻すのが大変なのです。
それを踏まえると、片づけの中でも
・場所と行動が固定されている
・始まりと終わりが明確
・同じ行動をする頻度が1日に1,2回
は、すでにある行動に片づけをくっつけて習慣化しやすいと考えられます。
例えば、
・歯を磨いたら歯ブラシをしまう
・帰宅時に靴を脱いだらしまう
・洋服を脱いだらハンガーに掛ける/洗濯かごに入れる
・髪を乾かしたらドライヤーをしまう
・ご飯を食べ終わったら食器をキッチンに下げる
ただし、すべての場合に
・収納場所がその行動をする場所から手を伸ばせば届く距離にある
・収納方法がその人にとって難しくない
が前提条件として必要だとは思います。
家中すべての片づけを一気に習慣にすることは不可能なので、まずはこれらの比較的簡単なことから始めてみましょう。続けて習慣にしていくうちに、他の片づけのハードルが高い物についても片付けのタイミングがわかるようになっていきます。
片付けの習慣化 まとめ
この記事では、片づけに対するやる気が出ない人のためにやる気を出さずに片付けを行うための「習慣化」について考えてみました。
習慣化するにはとにかく反復行動が必要なので、ドーパミンを駆使して行動にしたり、できる限り既存の習慣に加えるとよさそうです。
また、脳科学でもまずはすごく簡単なことでいいのでまず行動を起こすことが大切だと言われています。私たちが行動することで、脳の側坐核という部分が刺激を受け、ドーパミンを放出し、はじめてスイッチがオンになるのです。
習慣化するための反復行動のとっかかりになるような簡単な行動を決めておきましょう。そうすることで、まずはじめの一歩を踏み出せます。
片づけのやる気が出ないからできない。
それでは一生片づけのことを頭の片隅に置きながら生活をする羽目になってしまいます。
ぜひ、今日から何か1カ所でいいのでやる気に頼らない習慣化を始めてみてくださいね。