「キレイは気持ちがいい」を身体にしみこませるには習慣づけが大切!
片付けが苦手な人にとって、散らかった部屋を見て見ぬふりをすることは珍しいことではありません。
物心ついた時から片付けが得意ではないという方々は、そもそも部屋が片付いている状態を保った経験がないかもしれません。
そのため、散らかっている状態が当たり前になってしまい、片付けの重要性を実感しづらいのです。また、心理学用語で「条件付け」という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、人は報酬を受ける行動を繰り返す傾向があります。報酬は、金銭的なものや人から褒められるという外から与えられるものに限らず、達成感や充足感、行動すること自体の喜びといった、私たちの内部から生み出されるものもあります。ずっと片付けが苦手で、片付けによる直接的な報酬が見えにくい、または遅延している場合(報酬がその場で与えられるのではなくてずっと後からくる場合)、その行動を続けるモチベーションを維持するのが難しいかもしれません。
しかし、「キレイは気持ちがいい」という言葉にあるように、整った空間は心地よさをもたらします。これは多くの方が旅行に行ったときのホテルや旅館で居心地の良さを感じたことがあるはずで、その時の気持ちと一緒です。
この心地よさを身体にしみこませるためには、日常生活の中で片付けを習慣づけることが大切です。ぜひ、習慣作りに取り組んでみましょう。
片付けが難しい理由
片付けが苦手な理由の一つに、「片付けなくても気にならない」という心理があります。
この心理は、片付いた空間を保てた経験が少ないことに起因していることが多いです。
経験したことがないことを自分だけで実践するのは誰にとっても難しいものです。長い間散らかっていた部屋を、一気に片付けて理想の状態を維持するのは至難の業です。もちろん、物の量を極限まで減らすことで散らからない状態を維持することもできますが、多くの場合、片付けを習慣化することがより現実的な解決策です。
片付けは誰にでもできる簡単な作業のように思われがちですが、実際には多くの挑戦を伴います。何度も試みてもなかなかうまくいかないこともあります。しかし、それはあなただけではありません。多くの人が片付けに苦労しています。
片付けの習慣を身につける方法
片付けの習慣を身につけるためには、まずは小さなスペースから始めることが重要です。広い範囲を一度に片付けようとすると、途中で挫折してしまうことが多いです。そこで、最初は小さなスペースを整え、その状態を保つことから始めてみましょう。
小さなスペースから始める
片付けを習慣化するためには、引き出しの中などよりも、日々目にする場所を片付けた状態に保つことが効果的です。例えば、以下のようなスペースを選んでみてください。
- テーブルの上
- キッチンカウンターの上
- 玄関の収納の上
- 机の上
- 洗面台の上
これらのスペースの上を何も置かない、もしくは最低限これだけは置いていいという物を決めて、その状態を保つようにします。最初の3週間は、このスペースを常に片付けた状態に保つことを心がけてください。まずは、物が雑然と置いてなくて気持ちがいい場所を1か所作ってみましょう。
継続することの大切さ
片付けを継続するためには、日々の意識が欠かせません。初めのうちは、広い範囲を片付けたいという気持ちが湧くかもしれません。しかし、まずは小さな場所をきれいに保つことから始めることで、片付けの習慣が身についていきます。少しずつ、片付けの範囲を広げていくことで、家全体を整った状態に保つことができるようになります。
これは、読んでいる今は想像できないかもしれませんが、毎日決めた場所を片づけてすっきりさせることを続けていくと、他の場所にも般化し、片付けようという気持ちになったり、片付けのタイミングが見えてきます。
一般的には、「散らかった状態がすごく嫌で目につくタイプ」や、「コツコツと決められたルーティンを苦労なくこなせるタイプ」の方の家は、散らかりにくいです。
でも、「何かをやっている最中から次のことを考えていたり、目的の行動が終わった瞬間にその場から離れたりするようなタイプ」は、後始末をしないためすぐに散らかってしまいます。
後者のタイプは、次の行動に移る前に片づけるのが難しいのです。
片付けに関する絶対的な法則は、
・使ったものをその都度元の収納場所に戻せば、絶対に散らからない
・あまり溜めずに、短時間の片付けを1日数回やった方が効果が確実
ですが、なかなかそれが習慣にならない特性の持ち主もたくさんいます。
その都度片付ける、ということをリマインドすることは難しいので(誰かに常に監視されていない限り)、やはり朝晩など家にいる時間に5分アラームを鳴らして片付ける習慣をつけるのがよさそうです。
「コツコツとルーティンをするのは苦手なんだよね」という方への私からの質問は、
「何もせずに、今の部屋の状態のままでいいんですか?」
「時間を決めずに、1日の中で何度か短時間片付けを毎日繰り返せますか?」
ということ。少しの努力もなしに変化していくのは難しいので、自分が取り掛かりやすい方法で習慣を作ってみましょう。
具体的な片付けのステップ
何をしたらいいかわからない場合は、以下のステップを参考にしてみてくださいね。
優先スペースの決定: まずは、自分が一番目にする頻度が高いスペース「面」になっている場所を決めます。ただ広すぎるとはじめから維持するのが大変なので、例えば、家族で使うリビングのテーブルや、朝の準備で必ず使う洗面台などがちょうどいいです。
写真撮影をする:まずはその場所のBEFOREの写真を撮影して客観的に見てみましょう。いつもと違う視点になっているので、必要なもの、不要なものが見つけやすいはずです。
不要物の処分: 選んだスペースから、明らかに不要な物を処分します。そして、残す必要があるけれど、その選んだスペースにはおかない物は一度その場所から移動させます。そうすると…ほら!すごくすっきりとした面が現れます。
これが、これから死守していくスペースです。これまで埋もれていた場所がすっきりするととても気持ちがいいですね。収納の工夫: 移動させた必要な物は、それをどこでどう収納するか、管理するかを考えます。例えば、近くにある家具に収納場所を作る、本来あった方がいい場所を新たに設けるなど。使いやすい場所に物を配置し、効率的な収納を意識します。
維持のためのルーチン化: 一度片付いた状態を維持するためには、毎日のルーチンを決めて習慣化することが大切です。例えば、夜寝る前に5分間だけ片付ける時間を設けるなど、無理なく続けられる方法を見つけましょう。そして、習慣になるまでは、忘れてしまわないように片付けタイミングを知らせるためのアラームをかけましょう。
片付けがもたらす心地よさ
片付けは単に物を整理するだけでなく、心の整理にもつながります。
整った空間は、心地よさをもたらし、日々の生活にプラスの影響を与えます。片付けを習慣化することで、「キレイは気持ちがいい」という感覚が身体にしみこみ、自然と片付いている状態が当たり前になっていきます。理想論のように聞こえるかもしれなせんが(私も片付け始めた初期はそうでした)、これは実際に続けた者にしかわからない心境です。
片付けを習慣化するためには、まずは小さなステップから始めることが大切です。
少しずつ片付けを続けることで、整った空間が心地よいと感じられるようになります。最初の一歩を踏み出すことで、片付けが楽な習慣となり、心地よい生活を手に入れることができるでしょう。
家族との共有体験
片付けは個人だけでなく、家族全体で取り組むことも重要です。家族で片付けのルールを決め、一緒に整った空間を維持することで、家族のコミュニケーションが向上し、より良い関係を築くことができます。
例えば、週末に家族で一緒に片付けを行う時間を作ることで、みんなで考え方や達成感を共有することができます。
片付けの習慣化:まとめ
片付けが苦手な人にとって、整った空間を保つことは初めは難しいかもしれません。しかし、小さなスペースから始め、日々の生活の中で片付けを習慣化することで、だんだん「キレイは気持ちがいい」という感覚を身体にしみこませることができます。
片付けは心地よい生活の基盤であり、日々の心の安定にもつながります。どこか1か所、片付けを決めた通りにしっかりと続けることで、整った空間が心地よいと感じられるようになり、片付けが楽にできる習慣となるでしょう!
ずっと散らかっていた中で暮らしていたら、片付いた状態を維持することは至難の業で、それはみんな一緒です。完璧に片付けたい気持ちはわかりますが、まずは小さな場所をしっかりと決めた通りに管理することから続けてみましょう。
もしなかなかうまくいかない場合は、物を置く場所を再考したり、習慣にするための動機を考えて続けていきます。これらは、オンラインでもサポート可能です。
もしなかなかうまくいかない方は、ぜひオンラインサポートへのお問い合わせをしてくださいね。
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