片付けを楽にするには、使ったものをすぐに元に戻せるようにする!
毎日の片付け、スムーズにできていますか? もしあなたが「片付けなくちゃストレス」から解放されるとしたら、暮らしはどう変わりそうですか・・・?
この記事では、散らかる原因と、毎日の片付けを楽にする工夫を物理的な面(物・収納)と人的な面(思考・習慣)からお伝えします。
こんな方におすすめ
- 片付けてもすぐに散らかる方
- 片付けなくちゃ・・・がストレスになっている方
- 子ども/家族が片付けなくて困っている方
片付け = 使ったものを元に戻す行為
私たちは生きている限り必ず物を使うので、使ったものを元に戻すという意味の「片付け」は欠かせません。やりっぱなしで片付いた状態を保つのは不可能です。
部屋が散らかりやすい人は「使ったものを元に戻す」という行為が苦手です。例えどんなに一生懸命物を減らしても、収納内(定位置)に戻さなければ散らかってしまうので、いかに楽に元に戻せるかを考えることがポイントです。
「使ったものを元に戻す」は、子どもの頃からずっと言われているので誰でも知っています。それでも、なかなかできないのはなぜでしょうか?
目次
片付けが楽にできない理由
片付けが楽にできない理由1:物を戻す場所(収納場所)が決まっていない
片付けが楽にできずに、散らかりやりやすい家の特徴の1つとして「物を戻す場所がしっかりと決まっていない」があります。戻す場所が決まっていないため、戻せないのは当たり前です。
今部屋に散らかっている物を1つ1つ見てみましょう。
どこに戻せばいいかぱっと思いつかない物がある場合は、戻す場所をしっかり決めることが必要です。(すぐに思いつく場合は、今すぐ戻してみましょう!)
もし元に戻す場所を決めるにも、物量が多過ぎて収納内に収まらない場合は、物を適所に移動させたり、物を減らしたりするのが先決です。
片付けが楽にできない理由2:めんどくさい、他にやりたいことがある
こんな経験はありませんか?
・何かしている最中に頭をよぎった別のモノゴトに気を取られ、次の行動に移ってしまう。
・目の前に物が落ちているのはわかっているけれど、今はこれを片付けるよりも他にやりたいことがあるので後回しにしてしまう(そして結局やらない)
このように感覚的に動いている人の場合は、使ったものがそのままになっている場面がとても多いです。
まずは自分の傾向を意識してみましょう。
注意がそれやすく、後回しにしてしまいがちな場合は、まずは自分にはそういう行動特性があるということをしっかりと心にとめておきましょう。
参考記事:
ADHD・特性が強めな人向け片付けの実践的なコツ
あまりにも片付けが苦手だと、その原因や片づけ方を調べているうちに「発達障害」や「ADHD(ADD)」 ...
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片付けが楽にできない理由3:戻しにくい
散らかっている物を1つ1つ見て、どこに戻せばいいか分かっているけれど、戻すのがおっくうな場合は「戻しにくさ」が原因です。
例えば、重い箱を脚立を使って高いところにある扉付きの収納に片付ける…考えるだけで後回しにしたくなりますよね。楽にアクセスができなかったり、戻しにくい場所に収納してあると、だんだん片付けなくなります。
同じように、収納用品の中が整頓されていなかったり、本来収納できる量以上を無理やり詰め込んだりしていても、戻しにくくなります。
他の理由としては、私たちはつい雑誌の片付け特集や、ブログ、インスタなどのビジュアルを参考に収納を作ってしまいがちですが、自分が楽に片付けられるかどうかは見た目の美しさとは別の問題です。
例えば、白い収納グッズがずらりと並んでる様子は美しいですが、実は人によっては「探す・戻す」のに余計な手間・時間がかかっているかもしれません。これらを考えて、戻しにくい収納になっている場合はもっと楽にできる方法を考える必要があります。
もっと楽に片付けられる工夫4つを紹介します。
もっと楽に片付けられる工夫1:物を減らす
ミニマリストになりましょうというわけではありませんが、5つの物を片付けるのと、100個の物を片付けるのでは、5つの物を片付ける方が時間的にも、精神的にもずっと楽です。
人によって管理できる数は異なります。100個でもきちんと元に戻せる人もいれば、5つでも戻せない人もいます。自分で管理できる量が適正量です。
5つでも戻せない人でも、部屋に100個物が落ちている場合と、5つ物が落ちている場合では後者の方が片付いているように見えるので、元に戻せないとしても物が少ない方が部屋はスッキリ見えます。
捨てる、手放すことが苦手だと感じる場合は、まずは身の回りにある使用頻度が低い物を移動させたり、コンパクトにまとめて邪魔にならない場所に収納していきます。日常で使用するものだけを出しておくことで、片づけは楽になりますよ。
使った物を元に戻せるようになる方法2:物の定位置を決める
使った物を楽に片付けられるようにするには、必ず物の定位置を決めておく必要があります。
物の定位置とは、物の住所、細かい物の収納場所のことです。
定位置を決める場合は2つのポイントがあります。
(例)
・ボウル・ザルはキッチンシンクの下(洗う時に使う)
・フライパンはコンロの下(そのまま火にかける)
・ハサミは玄関(宅配便をすぐに開けるため)
・シーツはベッドの下の引出し(すぐに交換できる)
・雑誌ホルダーはソファの横(ソファで読むことが多い)
・爪切りは洗面台(風呂上りに切る)
※物によっては、複数が家の中数か所に収納されている場合もあります。
(例)ハサミ:
玄関(開封用)、キッチン、リビング(文房具)、洗面台(開封)、個室(裁縫用)、勝手口(庭手入れ用)・・・など
リビングダイニングや、各個室に大きな収納を1つだけ作りそこにその部屋で使うものすべてを収納する方法。
どこで使おうと、戻す場所は1箇所のみ。
定位置を決める時の考え方の基本はこの2つですが、どちらか一方だけがいい、というわけではなくこれらを自分や家族の使いやすいように調節して取り入れるのがポイントです。
また、大体の定位置を決めて本当にそこが使いやすいかどうかを検討してから細々とした収納用品を決めて買う方が失敗はありません。
楽に片付けられるようになる方法3:常に、自分の行動を意識する
まったく家が散らからない人と生活を共にすると、驚くことがあります。それは、常にその場で後処理をしているからです。家が散らからない人は、必ずその場その場でやるべきことを終わらせてから次の行動に移っています。
元々やりっぱなし、すぐに気が移るようなタイプの人はなかなか同じようにはできません。しかし練習すると、今よりもずっと片付けが上手になります。
自分の行動を変えるためには、まずは現状をきちんと把握しましょう。
どんな時に、注意が逸れやすいのか、後回しにしやすいのかなどを具体的に把握しておいた方が、気を付けられます。
脱線しやすかったり、片付けを後回しにしてしまう場合は、20~30分に1回アラームを鳴したり、タイマーをかけたりして、今自分は何をするべきか「我に返る」タイミングを作ることをお勧めします。
もし、何かの途中なのに脱線していると気づけたのであれば、元々やっていた行為に戻ります。もし「やりっぱなし」「出しっぱなし」が多い場合はこのタイミングで散らかっている物を戻します。
塵も積もれば山となると言いますが、20~30分くらいのスパンでその場で使わない物を元に戻せていれば、後から大量の片付けに追われることは絶対にありません。
20~30分がなかなか難しい場合でも、数時間に1回アラームを鳴らして出しっぱなしにしているものをリセットする時間を設ける方法もあります。
うまく続けるためには、習慣化できる時間帯で行いましょう。必ず家にいる時間を選んで設定します。
また、そのアラームが鳴ったら必ず手をとめて片付け始めるという強靭な自制心も必要となります。
初めのうちは元に戻す物が多く、大変に感じる場面もありますが続けていくうちに出ている物が減るので楽になります。
当然、忘れてしまえばそれまでですが、次の行動に移る前に少しでも時間を取って自分のいる場所周辺を確認する癖をつけておくと散らかりにくくなります。
片付けが苦手なやりっぱなしタイプの場合、次の行動に移る時にはすでに次の行為を考えていて、「今」に意識が向いていません。今自分が何をしているのかに、意識を向けるように努力してみるといいでしょう。
片付けが楽になる方法4:自分が戻しやすいやり方に変える
私たちは、ネットや雑誌などで紹介されている収納方法を参考にすることが多いです。でも、その方法が自分に合っているかどうか考えたことはあるでしょうか?
例えば、用途別に決めたファイルボックスを並べた収納。写真のように色を統一すると、スッキリとした収納が作れます。
しかし、カテゴリー別でしっかり分けているものの、ファイルボックスの数が多くなると毎回毎回貼ってあるラベルを読み、何がどこにあるか確認する手間が生じています。
そのため、頻繁に使うものをこのような同じ収納用品で管理すると、戻しにくさが生じています。
この方法がやりにくい人は、ちゃんと、カテゴリー別に分けて、ラベリングもしてあるのに、いつの間にかファイルボックスがスカスカになり、机の脇に書類が山積みになっていました。
これに対し、色を用いて感覚的に、直感で戻せる収納用品に変えたところ楽に戻せるようになったのです。
何を入れるかのカテゴリーと、色は直感で対応させて必ず自分で決めます。そうすると、元に戻す時にも何も考えずに戻せます。
引き出しの収納も同じように考えられます。
細かく仕切った方が元に戻しやすい人もいれば、ざっくりと配置を決めるだけの方が楽な人もいます。
細かく仕切った方が戻しやすい人は、ざっくりとしか場所を決めていないと、どこに戻していいかわからないので戻せないです。また、ざっくりと収納されていると片付いているように感じられない人も多いようです。
ざっくりと配置を決めるだけが楽な人の場合、細かく仕切られているだけで面倒に感じたり、仕切られているにもかかわらずその仕切りの上にざっと置くこともあります。
いずれのケースにおいても、自分に合わない方法を取り入れていると片付けにくく感じます。
部屋や物、場面によってもやりやすい方法は異なるので、実際に試してみることが大切ですが、自分のやりやすさがわからない方はぜひ「利き脳片づけ®」を参考にしてみてください。
これは、京都大学名誉教授の坂野登氏が研究されていた「しぐさ理論」をライフオーガナイザー協会が片付けに応用したもので、利き手・利き足のように私たちは行動にクセがあり、片づけやすい仕組みを考える際の参考にできます。
利き脳チェックをさらに知りたい方は、ライフオーガナイザー®が開催するセミナーをご受講ください。
講座・セミナー
OPT LIFEのセミナーについて こちらのページでは、OPT LIFEで開催しているセミナーをご紹 ...
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使ったものを戻せるかどうかは、「物や収納」など物理的な原因と「人の行動」の原因両方があります。その両方からアプローチすると、やりっぱなし、散らかしっぱなしを改善できます。
一度にすべてを取り入れて改善するのは難しいですが、できることから1つずつ取り入れて、ぜひ散らかりにくい状況を手に入れてくださいね。